101回目のGiro d’Italia、2018大会が5/27の第21ステージで終了しました。
Mitchelton-SCOTTチームは、いくつもの勝利をあげ、3週間の大半を総合首位のMaglia Rosa (バラ色、ピンク色のジャージ)を着る選手のいるチームとして過ごした記憶に残る大会でした。



第16ステージ終了時点ではSimon Yates選手が2位と56秒差で総合首位。
平坦ステージの第17ステージ、それから3日連続の山岳ステージと最終日ローマのスプリントステージと続き、個人タイムトライアルステージで順位の逆転を許さなかったSimon Yates選手が有利な展開かと思われていました。


第17ステージは155㎞の平坦ステージ。
総合計の選手にとっては脚を休めるステージとなる予定が、活躍の場が限られる平坦系選手がここぞとばかりにアタックを繰り返し、スプリント勝負に持ち込みたいチームがそれを追いかけ、総合タイム差の少ない選手の逃げにはMitchelton-SCOTTチームも対応しなければいけない、目まぐるしい展開のステージになりました。
終わってみれば、総合のタイム差は付かなかったものの、狭い道、街の中を高速で大集団が走る気の休まらないステージでした。



Giro d’Italia – Stage 17 results:
1. Elia Viviani (Quickstep Floors) 3:19:57
2. Sam Bennett (Bora-Hansgrohe) ST
3. Niccolo Bonifazio (Bahrain-Merida) ST
28. Simon Yates (Mitchelton-SCOTT) ST

Giro d’Italia – General Classification after Stage 17:
1. Simon Yates (Mitchelton-SCOTT) 69:59:11
2. Tom Dumoulin (Team Sunweb) +0:56
3. Domenico Pozzovivo (Bahrain-Merida) +3:11

第18ステージは登りゴールの山岳ステージ。Simon Yates選手としては第16ステージの個人TTでだいぶ減ってしまった2位とのタイム差を再度広げなおしたい、そんなステージでした。




レースが始まり、序盤のアタック合戦の結果、12名の逃げグループが形成され、総合上位の成績に関係する選手が居なかったため、Mitchelton-SCOTTチームや他のチームも追走をせず、ゴールまで10人が集団に10分のタイム差をつけ、最後まで逃げ切りました。

ステージ順位11位以降が総合上位勢。
最後の登りでアタックの掛け合いが有り、差を付けたいはずのSimon Yates選手は逆に遅れてしまい、2位のTeam Sunweb、Tom Dumoulin選手とのタイム差がちょうど半分、28秒になってしまいました。


Giro d’Italia - Stage 18 results:
1. Maximillian Schacmann (Quick-Step-Floors) 04:55:42
2. Ruben Plaza (Israel-Cycling-Academy) +0:10
3. Mattia Cattaneo (Androni-Sidermec) +0:16
20. Simon Yates (Mitchelton-SCOTT) +11:31

Giro d’italia - General classification after Stage 18:
1. Simon Yates (Mitchelton-SCOTT) 75:06:24
2. Tom Dumoulin (Team Sunweb) +0:28
3. Domenico Pozzovivo (Bahrain-Merida) +2:43



翌日第19ステージは長い未舗装の登りを含む、登りゴールの山岳ステージ。
走行抵抗の大きな未舗装路は軽量なクライマー体型の選手よりも出力の多い、体格のあるオールラウンダー系選手が有利なコース設計。
このステージで、前日まで総合で3分22秒遅れの4位につけていたTeam-Skyのイギリス人、Chris Froome選手が驚異の80㎞独走で3分タイム差を稼ぎ優勝、2位に40秒差の総合首位に立ちました。
この日、Simon Yates選手は序盤、未舗装路のFinestre峠の登りから遅れだし、ゴールの時点で38分遅れてしまい、総合トップテンからも名前が消えてしまいました。




アシスト選手に囲まれ、ゴールを目指すSimon Yates選手に覇気はなく、前の週に最強のリーダーだった姿はそこにはありませんでした。
ゴール後のインタビューでは「疲れがリミットを超えてしまった、残念だけれど、これがロードレースだ。しかし、これまでのような攻めた走りをしなければ、総合首位に立てなかったのも事実で後悔はしていない」と語りました。
3週間のレース中には体調の悪い日もあるでしょう。体調の維持、調子のピークのコントロールの難しさもグランツールの難しさの内だということでしょうか。優勝したChris Froome選手は昨年、Le Tour de France(ツールドフランス)、Vuelta a España(ベルタアエスパーニャ)を制したチャンピオン。経験の差が結果に出た形となりました。



Giro d’Italia – Stage 19 results:
1. Chris Froome (Team-Sky) 05:12:26
2. Richard Carapaz (Movistar) +3:00
3. Thibaut Pinot (Groupama-FDJ) +3:07
77. Roman Kreuziger (Mitchelton-SCOTT) +38:51

Giro d’Italia – General classification after Stage 19:
1. Chris Froome (Team-Sky) 80:21:59
2. Tom Dumoulin (Team-Sunweb) +0:40
3. Thibaut Pinot (Groupama-FDJ) +4:17
18. Simon Yates (Mitchelton-SCOTT) +35:42


登りゴール3連戦の3日目、後半に3つの登りが集中した驚異のステージです。
そんな第20ステージを制したのはこの日が34歳の誕生日だったMitchelton-SCOTTチームのMikel Nieve選手。

ここまでのステージはアシスト選手として、総合リーダーだったSimon Yates選手を支えてきましたが、この日はRoman Kreuziger選手と共に逃げに乗り、Kreuziger選手のアシスト、集団のペースアップによる絞り込みの協力を受け、見事に自身通算3度目のステージ優勝を上げました。
前日のSimon Yatesの総合優勝王手に見えた位置からの急な脱落で、雰囲気の沈んだチームの雰囲気を一変させる勝利。これでこの大会、Mitchelton-SCOTTチームは5勝。総合優勝の夢は消えましたが、十分すぎる結果を出しました。






Giro d’Italia – Stage 20 results:
1. Mikel Nieve (Mitchelton-SCOTT) 05:43:48
2. Robert Gesink (LottoNL-Jumbo) +2:17
3. Felix Grossschartner (Bora-Hansgrohe) +2:42

Giro d’Italia - General classification after Stage 20:
1. Chris Froome (Team-Sky) 86:11:50
2. Tom Dumoulin (Team-Sunweb) +0:46
3. Miguel Angel Lopez (Astana) +4:57
18. Mikel Nieve (Mitchelton-SCOTT) +58:16


第21ステージはローマ市内を走る平坦の115㎞。
基本的にタイム差が付くことのない最終日ですが、今年はコースの下りカーブと石畳が危険だという選手側の訴えで、ゴールタイムが総合成績に加算されない措置がレース中に決定されました。
その為、総合順位がほぼ決まり、例年以上にレース中からくつろぐ姿が見られました。

逃げを狙う選手とゴールスプリント勝負を狙う選手、そのアシストは話が違い、高速の展開ながらそこからのアタックも起こり、Mitchelton-SCOTTチームではChris Juul-Jensen選手が逃げを打ち、残り13㎞でつかまるまで、先頭にいました。





Giro d’Italia – Stage 21 Results:
1. Sam Bennett (Bora-Hansgrohe)
2. Elia Viviani (Quickstep Floors)
3. Jean-Pierre Drucker (BMC Racing Team)
14. Jack Haig (Mitchelton-SCOTT)

Giro d’Italia – FINAL General Classification:
1. Chris Froome (Team Sky) 89:02:39
2. Tom Dumoulin (Team Sunweb) +0:46
3. Miguel Angel Lopez (Astana Pro Team) +4:57
17. Mikel Nieve (Mitchelton-SCOTT) +58:16



今年のGiro d’Italiaは
第6ステージでEsteban Chaves選手とSimon Yates選手の1、2フィニッシュ。
第9ステージ、第11ステージ、第15ステージのSimon Yates選手の勝利。
第20ステージのMikel Nieve選手の勝利
の合計ステージ5勝。
第7ステージから第19ステージまでSimon Yates選手がリーザ―ジャージ着用と盛りだくさんの大会でした。
総合優勝はするりと逃げてしまいましたが、近い未来にそれは起こりうるということが感じられた大会だったのではないでしょうか。

これからもMitchelton-SCOTTチームの活躍から目が離せません。



Photo By 大会公式HP FB Mitchelton-SCOTT HP FB